2回目の赴任先はドイツ・デュッセルドルフ

こんにちは、一般社団法人海外事業支援センターの足立典彦です。

今回、仕事の話はさて置き、私の第二の海外赴任国であるドイツ・デュッセルドルフでの生活についてお話しをさせて頂きます

最初の赴任先がカリフォルニア・サンシャインで年中穏やかな気候であるアメリカ・ロスアンジェルスでしたので、2回目の赴任先がドイツと聞いた時は正直暗い思いをしたのを覚えています。

年間を通じて曇り空が多く、冬ともなると朝8時でもまだ外は薄暗く、最初の頃は気持ちが萎えていたような気がしますが、実際6年間暮らしてみて感じたことは四季折々の風景に趣があり、建物は新旧合体しているなかで、特に旧市街地アルトシュタットは市庁舎を中心に近世の時代に作られた古い町並みが残っています。

街中に点在するタクシー乗り場ですが、そこに行って大変驚いたのが、タクシーがほぼメルセデスベンツでした。さすがドイツは違うなあ、と感動しました。

毎週土曜日の朝市で買い物

週末土曜日には教会周辺で開催されます朝市での買い物をエンジョイしていました。

農家直売なので野菜も果物、卵などは朝一番の採れたてで大変新鮮なのが気に入っていたのですが、英語が分からない農家のおばちゃんやおじちゃん達とはいつも身振り手ぶりでの会話、いざ会計になると、お札を出して取ってもらいお釣りを貰う状態だったので、買い物をした後の財布の中はいつもコインで重たくなっていました。

新鮮な食材が並ぶ朝市

そこで先ず勉強したドイツ語が数字でした。アイン(1)、ツバイ(2)、ドライ(3)・・・・

ドイツ人同僚と仲良くなるにはビアホール

ドイツ人の気質は、総じて言えば、「勤勉」「生真面目」「ルールに従う」っていうことでしょうか。日本人と似ていると良く言われますが・・・

実際、職場でドイツ人と仕事をして感じるのは、考え方が論理的、時間厳守、社内規定には従順、ということで非常にやり易かったことです。

そういったドイツ人達と仲良しになるには、先ずはビアホールに行ってデュッセルドルフ名物の常温の黒ビール(アルトビール)を飲み、ドイツ料理をつまみながらくだらない話をすることでしょう。夏は夜9時ごろまで外は明るいので仕事帰りのドイツ人達で毎晩ワイワイガヤと楽しそうにビールを飲んで楽しんでいます。

アルトシュタットと呼ばれるライン川沿いの旧市街には、各醸造所直営の酒場(ブラウハウス)がいくつも軒を連ねていて色々な種類のビールが楽しめるので、ビール好きの人にはたまりませんよね。

黒ビール

ドイツ料理は、まずソーセージから

次に、ドイツでよく食べた料理といえばやはりソーセージでしょうか。

ソーセージ作りには長い歴史があり中世のレシピを受け継ぐ伝統の味です。そのため、ソーセージの盛り合わせは、ドイツ料理の人気メニューのひとつで、ドイツ国内では数百の地域で、加工方法や大きさが異なる1500種類以上のソーセージがあるらしいです。

ソーセージ料理(ドイツ語でヴルスト“Wurst”)

そして、レストランに行くと必ずといって推奨してくるのがドイツの家庭料理として有名な岩塩で塩漬けした骨付きの豚スネ肉料理やドイツ風カツレツです

豚肉料理(ドイツ語でアイスヴァイン”Eisbein“)
豚カツレツ(ドイツ語でシュニッツェル”Schnitzel”)

さらに、長い冬が終わり暖かな春の訪れを感じると朝市にはたくさんのホワイトアスパラが並びます。

私もこの季節になると朝市に出向き新鮮なホワイトアスパラを数本購入してはキッチンで皮剥きをしてからバター味で調理したものです。本当に懐かしいです。

柔らかなアスパラガス料理((ドイツ語でシュパーゲル”Spargel”)

アメリカの野球場や映画館などで売られているホットドッグは、元々はドイツの移民者たちがアメリカ大陸に持ち込んだものです。本家のホットドッグは、パンに比べてソーセージの大きさが半端ないのには驚きました。さすが、ソーセージの国って感じですね。

本家ドイツのホットドッグ

日本とドイツの共通点

ところで皆さん、日本とドイツは色々と共通点が多いと思いませんか?

国土面積がほぼ同じであること、奇跡の復興と経済大国、自動車産業、精密機器や工業製品など“ものづくり”を大事にすること、職人肌=クラフトマン気質を重んじること、規則を守ること、親切で几帳面、真面目な国民性、“すみません”という言葉をよく使う、科学技術への貢献度が高い、時間厳守、人目を気にする、会ったばかりの相手と距離を置くなど、勿論、お互い色々な人がいて一括りにすることはできませんが、こう言われてみるとなるほどって感じておられている方も多いのではないでしょうか。

また、日本人が日ごろよく使う言葉の中には、たくさんのドイツ語もあります。たとえば、「アルバイト」は、ドイツ語で「仕事」を意味する「Arbeit」に由来する言葉なのです。また「メス」「カルテ」「リュックサック」「ゲレンデ」「ストック」など、これらすべて元はドイツ語なんです。

このようなドイツですが、仕事にしても旅行にしても一度は訪れてみても良い素敵な国だと思います。