はじめに
皆様、こんにちは。今年は例年よりも寒さが厳しく、家の給湯器が凍結してお湯が出なくなりました。この原稿を書いている2月末になって、やっと寒さが和らいできた感があります。
私が駐在していたミシガン州の冬は、マイナス10度くらいになる日がよくあるので、セントラルヒーティングを冬中オンし続けるなど、必ず凍結対策をします。そのため、凍結で困ったという経験はありませんでした。
今回は、2002年から2007年まで私がミシガン州デトロイト近郊にある米国子会社に駐在していた時の思い出として、日本人補習校、米国内旅行、仕事の3点についてご紹介させていただきます。
ミシガン州デトロイトの日本人補習校
最初は日本人補習校についてです。ミシガン州には全日制の日本人学校はないため、子供たちは全員現地校へ通います。つまり、日本人補習校というのは土曜日のみ開校のいわばPTAが運営する塾です。
正式名称を「デトロイトりんご会補習授業校」といい、デトロイト近郊のノバイ市にあり、幼稚園から高校生まで当時1,000名以上が在籍していました。遠くは、カナダから通って来る生徒さんもいました。
子供たちにとって現地校に加えて補習校での学習は負荷が重いのですが、日本の教育を少しでも受けておくことで、帰国後も学校の授業にスムーズに順応していけるのだと思います。また、春には運動会、年明けには餅つき大会、書初め大会などのイベントを開催し、我々家族も楽しい思い出をたくさんつくることができました。
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私は、この補習校の運営委員を2年間拝命したのですが、財務を担当し、学校全体の収支予算の設定から実績把握、決算書作成、総会での報告などを行いました。
この補習校の運営委員を引き受けると本業以外の仕事が増えるため、断る方も多いです。私も依頼を受けた時、引き受けていいものか若干悩んだのですが、財務ができる方が他に見当たらないということで承諾したことを覚えています。しかし、実際に運営委員の仕事を始めてみると他社の方とのつながりが格段に増え、米国駐在中の生活がとても豊かになり、すぐに引き受けて良かったと思ったものです。海外に駐在すると現地校や補習校のPTAとして何らかの形で参加を求められることがあると思いますが、生活の充実度が格段にあがると思いますので、積極的な参加をお勧めします。
北米内の旅行
二つ目は、北米内の旅行です。まず何と言っても印象に残るのは国立公園です。グランドキャニオン、カナディアンロッキー、イエローストーン、ヨセミテなど訪れましたが、とにかくスケールが大きい。日本では味わえないスケールの大きさです。
イエローストーンはグランドキャニオンやカナディアンロッキーのような絶景はないのですが、温泉のお湯が噴水のように吹き上がる間欠泉や野生動物を目の前で見ることができます。大きな川沿いの道をクルマで走っていると横にペリカンが平行して飛んでいたり、ホテルに着く途中の池でムースを発見したり、バッファローはいたるところで遭遇します。残念ながらオオカミを発見することはできませんでしたが、有名なスポットで鳴き声らしきものが聞こえたと家族が言っていました。
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ただ、国立公園ではないのですが、私がお勧めするのはサンフランシスコと金門橋から70kmほど北東に位置するナパのワイン産地です。
ミシガンが毎日氷点下の冬に訪れたのですが、サンフランシスコに到着するととても温暖で子供たちが学校でサッカーをしているのを見て羨ましく思ったものです。街はクルマが駐車するのも大変な急な坂道が多いのですが、坂の上から見る漁港や街並みはとても美しくのどかです。街中はケーブルカーが縦横無尽に走っており、名所巡りはこの路面電車が便利です。
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ナパに向かう途中、金門橋を渡って少し行くとサウサリートという小ぢんまりとした漁港があり、そこのレストランに立ち寄ったのですが、そこで食べたシーフードが忘れられません。サンフランシスコの魚介料理といえばフィッシャマンズワーフのカニ料理が有名ですが、サウサリートではチョッピーノ(cioppino)を食べました。味付けが素晴らしいのですが、具もとにかくでかい。名古屋でもサンフランシスコの魚介料理をメニューに持つレストランはいくつかあるのですが、個人的にはやはりサウサリートで食べたチョッピーノがNo.1です。
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ナパでは、ワイナリーを何か所か訪れました。私はワイン通でも何でもなく、せっかくサンフランシスコに来たのだから有名なナパバレーでも寄ってみるか程度の気持ちで訪れました。しかし、到着してみるとナパの雰囲気にすっかり魅せられ、その時以降カリフォルニアワインの大ファンになりました。もちろん、レストラン、ホテルも充実しておりワイン好きの方にはたまらないと思います。私は乗りませんでしたが、列車内で食事とワインの楽しめるツアー列車もあるようです。
アメリカでの仕事

最後は、仕事についてです。私は、北米の子会社全体の予算管理と連結決算を主な職務としていたのですが、印象に残った業務の一つに、米国内国歳入庁(Internal Revenue Service)が行う移転価格税制調査への対応の仕事があります。
それは、通常の定期税務調査とは異なり、移転価格だけを対象とする不定期の税務調査です。また、移転価格税制というのは、親子会社間などの取引が独立した企業間で行われる取引と同等の価格で行われているか否かを確認する税制なのですが、当時の私はその税制についての知識が全くありませんでした。そのため、従前からサポート受けていた現地税理士法人の助言を受けて対応したのですが、会社自身がこの税制の知識を持っていることの必要性を強く認識しました。
私はこの税制によほど縁があるのか、帰任後も日本本社がこの課税当局から同様の調査を受けることになり、私が対応しました。その際は、米国での経験が活き、適切な対応ができたのではないかと思います。また、この実務経験から個人的に関心を持ち、社会人大学院生として博士学位論文を作成し、経済学博士の学位を取得しました。
おわりに
振り返ってみると私にとって米国駐在はプライベートな面でも仕事の面でもとても大きな変化点になったと思います。どのような地域に行くか、どのような業務を拝命するかによって得られる経験は異なりますが、いずれにしても前向きな気持ちで取り組めば予想もしなかったような経験が得られるのではないかと思います。











